過マンガン酸カリウム
入試頻出の物質です。(w)黒紫色の結晶で水に溶かすと
カリウムイオンと過マンガン酸イオンに電離して赤紫色の溶液になります。
Mnの酸化数は+7で、硫酸酸性溶液中では+2に還元されやすいので
5価の酸化剤として働きます。
MnO4 − + 8H+ + 5e- → Mn2+ + 4H2O
(この半反応式は覚えておいたほうがいい)
Mn2+ は淡赤色ですが過マンガン酸イオンのものすごく濃い赤紫色に比べると
ほとんど無色なので色が消えます そのため指示薬がいらない という利点があります。
注意:硫酸酸性溶液中で反応させる理由
中性〜塩基性の条件では二酸化マンガンが沈殿してしまうので
酸性条件にする必要があるのですが
硝酸を使うとそれ自体が酸化剤として反応してしまいます。
逆に塩酸だと過マンガン酸カリウムのような強い酸化剤に対して
それ自体が還元剤として反応してしまいます。
塩素の実験室製法で二酸化マンガンのかわりに過マンガン酸カリウムを使うと
加熱しなくても塩素が発生して止めることができなくなって危険です。